Entries
中上健次 十八歳、海へ
![]() | 十八歳、海へ (集英社文庫 青 107-B) (1980/01) 中上 健次 商品詳細を見る |
十八歳
18歳の青年が、人を殺してしまう話。
音楽、友人、家族等、中上健次の初期作品らしい話題がたくさんでてくる。いいとか悪いとか特にないけれど、中上らしいとは言えると思う。
![]() | 枯木灘 中上 健次 (2000) 河出書房新社 この商品の詳細を見る |
読むのに10時間くらいかかった。 自分の体に流れる血に悩む26歳の青年の苦悩を描いた作品。 同じ描写が繰り返し出てくる上に、場面が突然変わるので少し読みずらかった。 著者の兄自身も自殺しているし、被差別部落で育ってきているので、著者自身もかなり苦悩して生きてきたのだと思う。 一歩間違えれば著者もこの主人公のようになってしまうのではないかと思っていたのだろう。 とても長いお話だったけれど、主人公の家族それぞれ普通ではない問題を抱えているために、飽きずにすらすら読めました。
![]() | 重力の都 中上 健次 (1992/12) 新潮社 この商品の詳細を見る |
墓に埋まって腐っている死体の声が聞こえてくるという女と主人公がセックスしまくっている。 とても官能的だと思った。
![]() | 夢の力 中上 健次 (1994/08) 講談社 この商品の詳細を見る |
中上健次のエッセイ 中上健次ほどの人でも若手作家を育てようとする出版者が書かせてくれているだけで自分の力は及んでいないのではないかと思っていると書いてあったことがことが印象的でした。
マイケル・デビス ジョン・コルトレーン アイラー アルバート・ハービー・ハンコック マル・ウォルドロン ドルフィー
ピンクフロイド
ジェイムス・ジョイス
![]() | 蛇淫 中上 健次 (1996/09) 講談社 この商品の詳細を見る |
親を殺してしまった乱暴な青年の話
中上健次らしいです。
19歳の地図の蝸牛のように主人公は性交ばかりしています。
主人公は性交しかはけ口がなく、親への怒りを精液に乗せて排出しているという感じがします。
![]() | 十九歳の地図 中上 健次 (1981/06) 河出書房新社 この商品の詳細を見る |
一番はじめの出来事、十九歳の地図、蝸牛、捕陀落の四作からなる短編集。
一番はじめの出来事友達と一緒に秘密基地を作る小学五年生の話です
友達の中には朝鮮人もいて、主人公は義父と一緒に住んでいます。
僕にはその種の不幸体験ははなく、当事者の気持ちを感じることは難しいけれどラストシーンなどではその屈折した気持ちが表されていることなどが感じ取れます。
主人公は自分のやっていることを嘘うそしいといっているし、家族全員が演技をしているように感じられるという描写もあるので、主人公はそういう風に考えないと耐えられないような状況にあるのではないかと思いました。
十九歳の地図
19歳の予備校生がいろんなところにいたずら電話を掛ける話です。
主人公はかなり自分の今の状況に近いかもしれません。
解説によるといたずら電話は他者との関係を築きたがる主人公の他者に対する愛だとなっていますが。本当にそうなのか少し疑問に思いました。
主人公が成長し過去を振り返ればそうかもしれませんが、主人公の行動はこの時点では憎悪からくるもののような気がします。
蝸牛
ヒモと女と女の子の話です
やはりこの作品も鬱屈としています。
人生やり直しが利かないから生きていてもしょうがないというようなことは僕も毎日考えています。
五体満足に生まれてきておいてこんなことをいうのはよくないかもしれないけど、やはり五体満足だけでは生きていけないのです。
捕陀落
十九歳の地図の中で、一つだけ毛色の違う作品だと思います。
主人公に姉がだらだら話しているだけの作品です。
この作品の主人公は自分のことをそれほど不遇だと感じていないような気がします。
兄は自殺していて姉は博打打と結婚しているのですが、本人自身は
大学にいっていると見せかけて遊びほうけています。
家族のために何もしてあげることのできない自分に腹が立つという描写もあるので、そのせいで無気力になっているのかもしれません。







