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村上春樹 国境の南、太陽の西

国境の南、太陽の西 (講談社文庫)国境の南、太陽の西 (講談社文庫)
(1995/10)
村上 春樹

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私が300ページの小説を一日で読了することなど初めての経験といってもよいくらいなので、よほど読みやすい小説であるだろう。

文庫本の裏には日常に潜む不安をみずみずしく描く話題作と記してあるが、この作品のどこが日常に潜む不安なのだろうか、完全にロマンティストが書いた小説であるとしかいえないであろう。

この作品中で描かれるような感覚を抱く人間は5000人に一人ぐらいなのではないか。

いやもっと少ないであろう。

村上氏もこのような感覚を持ちえたかどうか私には推しきれないが、おそらく持っていないのではないかと思われる。

村上氏の作り上げた完璧なフィクションでしかありえない世界がこの作品には描かれている。

それにより、村上氏が何を伝えたいかは私にはやはり判然としないのだが、性的描写などもありとても引き込まれる小説であることは間違いないであろう。

山田詠美のようなそこには恋愛しか書かれていないような小説とはまた感じが違うのだが、私にとって切実な何かが書かれているような感じはあまりしなかった。ただただ作品世界を楽しんだだけであった。

ところで、高橋源一郎氏が自分は1951年1月1日生まれで20世紀のちょうど真ん中の日に生まれたと発言していたのだが、そのネタ元らしきものが本日判明した。この小説の主人公は1951年1月4日生まれで20世紀後半の最初の月の最初の週に生まれたと自己紹介している。

高橋氏はこの小説を読んで自分が20世紀のちょうど真ん中に生まれたと気づいたのではないかなどと邪推してみたがとっくの昔から知っていたのかも知れぬ。

また話題が小説に変わるが、この小説は村上氏よりも10年程度遅れて進行している小説である。

というのはどういうことかというと、村上氏は大学卒業後喫茶店を10年ほど経営した後に作家になったが、この小説の主人公は10年ほど、サラリーマンをした後ジャズバーらしきものを経営する。

村上氏が意図的にこのズレを生じさせたことはあきらかである。ここから何か読み取るとかは私の技量では不可能だが、そういうタネをわかりやすく提示してくれることは読者としてうれしい限りである。
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